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障害特性の療育とOEの対処法

ぼんちゃんがこんなサイトを見つけてきました。


このサイトは何らかの事情で飼うことができなくなったり保健所に保護されている動物の里親探しのサイトです。

ぼんちゃんはペットショップで犬や猫に会うことも大好きですが、飼うならばペットショップで”買う”のではなく、里親になってあげたいと考えています。

残念ながら我が家は夫が潔癖症なので実現しそうもないのですが…

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私の感じたASD/ADHDの療育とギフテッドのOEに関する対処の違いをぼんちゃんの例を挙げ、具体的に書いてみます。

入院中、ぼんちゃんの病院ではドッグセラピーの時間がありました。
ぼんちゃんは大の動物好きですから、苦しい入院生活の中でドッグセラピーは唯一楽しみにしていた時間でした。
遊びに来た犬は、ゴールデンレトリーバーとダックスフント。
そこでぼんちゃんは喜び過ぎて、看護師によると”他者を巻き込んだ”ため、厳しく叱られたのだそうです。
これは翌月のドッグセラピーの前日まで私は知りませんでした。
面会に訪れた私にぼんちゃんが泣きながら、
「明日のドッグセラピーは参加したくないから、看護師さんに伝えて欲しい」
と訴えてきて、初めてことの顛末を知りました。
看護師は厳しく、
「感情コントロールも必要な練習なので、参加は強制です」
と、泣いているぼんちゃんに言い放ちました。
私はその時、こうした心の動きを無視したものが療育なのか、と思いました。
そして、その感情コントロールに成功したらポイントが加算され、カード(ご褒美=強化子)が与えられます。

さて、この療法(ABAを用いているとのことでした)はぼんちゃんにとって奏功したでしょうか。

答えは、NOです。

ぼんちゃんは心を閉ざし、病院の犬とは仲良くしたくないと反抗的な態度セラピーに参加するようになりました。

この場合、どうしてあげたら良かったのでしょうか。


を書かれているGRさんがギフテッドのOEとその対処法について書いて(訳して)下さっています。
その感情性OEの対処法として、

・感情の激しい人は、「動揺するあまり自制がきかなくなったり身体的な症状が出ることがある」ということを知らない場合がある。そのような身体的または感情的な反応を予知する術を教え、彼らにそれらに対し備えさせると良い。頭痛、手に汗握る、胃痛など、感情のストレスに対する身体的なサインが認識できるよう協力してあげよう。そのサインを知り、早いタイミングでそれを察知して行動することにより、感情的な状況になったとき上手く対処できるようになり、自制心を失うということはなくなるだろう。

とあります。

これを読むだけでも、喜びの感情の激しさが現れた場合、それを障害特性と一括して”療法を施す”のではなく、自己の感情を知る良い機会であったはずです。
としたならば、

*感情の激しさは決してマイナスではない
*しかし、犬や周りにいる人間が驚く場合があるため、今後ソフトに接することが大事である

と落とし込まねば、ぼんちゃんにとっては逆に
”ドッグセラピー(または動物と触れ合うこと)は感情を殺さねばならない嫌な時間である”と、感じること自体がダメであると強化されるかもしれない”
という、真逆のことが起こりかねませんでした。
(影響は目に見えないため、いつかふと芽を出すかもしれませんが)

このように、”常に他者を巻き込む”わけではないぼんちゃんのようなタイプの行動について、私はまず、
原因と対策
を練ることが大切だと考えています。
良い悪いではなく、ぼんちゃんの動物好きという部分は肯定しつつ、大好きな犬を含め周囲に気を配るのが大事だと理解できるように伝えればスムーズです。

私は障害特性に対する療育/学習方法とギフテッド特有のOEに対する対処は明確に別物だと考えています。
時にそれがトラウマとなる危険さえあるため、慎重にならざるを得ません。

by icecream07 | 2017-01-30 15:06 | ギフテッド/2E